臨床検査専門医、輸血認定医、学位取得をお考えの方へ

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当講座で取得可能な資格と学位

  • 資格
    • 日本臨床検査医学会 臨床検査専門医
    • 日本輸血・細胞治療学会認定医
    • 自己血輸血責任医師(貯血式自己血管理体制加算の要件)
    • ICD(インフェクション コントロール ドクター)※感染制御部のご協力のもと
  • 学位
    • 博士(医学) 4年制(主として医学部医学科卒業した方)
    • 博士(医科学) 3年制(4年制大学を卒業し、修士を取得している方)

臨床検査専門医とは

臨床検査医学とは、基礎医学と臨床医学をつなぐ総合的な学問です。臨床検査専門医は、広い範囲の臨床検査について理解している臨床検査のエキスパートです。その知識を駆使して、専門医は検査結果を解釈し、検査室と診療科の橋渡しをする役割を持ちます。直接患者さんを診察することはありませんが、裏で診断に関与しています。さらに、検査室の検査室の精度管理、安全管理、人事管理など、検査室の管理運営に関わります。臨床検査専門医の診療とは、検査の解釈と検査室の管理運営を介してなされます。

検査部に臨床検査を専らとする医師を配属すること、精度管理を行うこと、臨床検査の適正化に関する委員会を開催するなどの条件を満たす医療機関内検査室で行われる検査に対しては、検体管理加算の算定が認められています。臨床検査を専らとする医師は、必ずしも臨床検査専門医でなくてもよいのですが、専門医を取得している医師がより望ましいと言え、一定の需要があると言えます。

検査部で専門医として管理業務などに従事する場合、病棟業務や当直がないため、時間は比較的自由になります。内科系サブスペシャリティを持ち、外来診療に従事したり、研究を行っている専門医もいます。ライフイベント中の医師も働きやすいといえます。

臨床検査専門医からのメッセージ

私は医学生時代、研究医になって細胞内シグナル伝達系の研究に従事したいと考えておりました。そのような折り、当時の当講座の尾崎由基男教授から、「うちは、血小板を使ってシグナル伝達やってるよ」と伺い、すぐに入局を決めました。2年間の初期研修を当時としては珍しかった内科系ローテーションで終了後、臨床検査医学講座に大学院生として入局し、研究を始めました。途中まで私は、自分のことを基礎研究医と思っていましたが、所属講座名には「臨床」という文字が…。そこで遅ればせながら臨床検査専門医を取得し、検査部に関与するようになりました。すると、検査で使用されている手法は、フローサイトメーター、ウエスタンブロット、ELISA、PCR など、基礎研究で慣れ親しんだ手法ばかりであり、私にとって大変親しみの持てる学問でありました。
現在、血小板に関する基礎的、臨床的研究を行いつつ、検査部長として検査部の管理運営に携わっています。診療科から新しい検査の希望を聞き、導入を検討したり、検査に関する要望を診療科にお伝えしたり、疾患の専門家である診療科医師と検査の専門家である臨床検査技師との橋渡しも臨床検査医の役割ではないかと考えています。

教授
井上 克枝

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